不動産クラウドファンディングの市場規模は?将来性があるかどうか徹底解説

不動産クラウドファンディングの市場規模は?将来性があるかどうか徹底解説

「不動産クラウドファンディングの市場規模は?将来性はあるの?」

上記のような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

不動産クラウドファンディングは、近年注目を集めており、新規の投資家も多く参入しています。

市場規模は拡大傾向にありますが、今後、企業や新規投資家が参入する可能性はあるのか気になる方も多いはずです。

そこで本記事では、不動産クラウドファンディングの市場規模の推移や今後の将来性について解説します。

不動産クラウドファンディングに参入しようと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

この記事の3行まとめ
  • 不動産クラウドファンディングの市場規模は、ここ4年間で約47.6倍に成長している
  • 拡大している要因としては、少額投資が可能であり、リスク対策がしっかりされている
  • 不動産クラウドファンディングは国が活用を推進しているため、今後も拡大が予想される
目次

【2023年最新】不動産クラウドファンディングの市場規模の推移

まずは、2023年までの不動産クラウドファンディングの市場規模の推移を確認しましょう。

令和5年7月に国土交通省の不動産・建設経済局 不動産市場整備課が発表したレポートによると、下記のように不動産クラウドファンディングの市場規模は推移しています。

年度募集件数市場規模
2018年26件12.7億円
2019年105件34.2億円
2020年137件85.6億円
2021年227件231.8億円
2022年419件604.3億円
引用元:https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/content/001519666.pdf

サービス開始直後の2018年と最新データの2022年を比べると、4年間のうちに約47.6倍に市場規模が成長しています。

また、募集件数も2018年に比べて大幅に増加しており、増加した募集件数がすぐに埋まるほど投資家の中で人気が高まっています。

募集件数の数字も加味すると、不動産クラウドファンディングの市場規模は、近年急速に拡大していると言えるでしょう。

不動産クラウドファンディングの市場規模が拡大している理由

不動産クラウドファンディングの市場規模は拡大傾向にありますが、拡大している理由としてどのようなものが挙げられるでしょうか。

この項目では、不動産クラウドファンディングの市場規模が拡大している理由を4つご紹介します。

不動産クラウドファンディングの市場規模が拡大している理由は、下記の通りです。

不動産クラウドファンディングの市場規模が拡大している理由
  • 少額から気軽に投資ができる
  • 安定して収入が得られる
  • 物件情報の透明性が高く投資判断がしやすい
  • リスク対策がされていて損失リスクが低い

不動産クラウドファンディングへの投資を検討している方は、必ず確認しておきましょう。

少額から気軽に投資ができる

不動産クラウドファンディングの市場規模が拡大した理由として、少額から気軽に投資できる点が挙げられます。

現物で不動産を購入する場合、まとまった資金を用意したり、購入した物件の管理や維持が大変だったりと、個人投資家達の参入ハードルはかなり高いです。

一方、不動産クラウドファンディングの場合は、1万円から気軽に参加できます。

少額から気軽に参加できるため、個人投資家だけでなく、今まで投資をしていなかった方も参入しやすくなりました。

また、物件の管理や維持も事業者が行うため、不動産ならではの煩雑な手続きや維持費の捻出が必要ない点も、不動産クラウドファンディングの市場規模が拡大した要因です。

不動産投資の参入障壁となっていた、投資額と管理が解消されているため、多くの人が参入していると言えるでしょう。

安定して収益が得られる

安定して収益が得られる点も、不動産クラウドファンディングの市場規模が拡大している要因の1つです。

元々、不動産投資は高い収益性・安定性が期待できる投資方法でしたが、物件選びに失敗して損する人も話題となり参入ハードルが高まっていました。

しかし、不動産クラウドファンディングでは、国から認可を得たプロの投資家にお金を預けるため、安定して収益を得られる不動産に投資してくれます。

現物の不動産投資の性質である高い収益性のまま、プロの力で安定性も高めているため、多くの投資家が参入しています。

物件情報の透明性が高く投資判断がしやすい

不動産クラウドファンディングは、物件情報の開示が行われているため、透明性が高く投資判断がしやすい点も市場規模が拡大した要因の1つです。

他の不動産投資の場合、多くの業者が参入しているため、悪徳業者に騙される人が多いです。

一方、不動産クラウドファンディングは成長している業界ということもあり、参入している業者が限られています。

参入している業者が限られているため、投資家は複数のサービスを比較して、物件情報の透明性が低い業者を回避することが可能です。

優良な事業者であれば、入居者の情報や築年数など、投資判断をする上で重要な項目が公開されている点が投資家からの人気を高めていると言えるでしょう。

リスク対策がされていて損失リスクが低い

不動産クラウドファンディングの市場規模が拡大している要因として、リスク対策がされていて損失リスクが低い点も挙げられます。

行われているリスク対策は、「優先劣後方式」という元本割れに対する対策です。

優先劣後方式では、優先部分を保有する投資家は、劣後部分を持つ投資家よりも優先的に配当を受け取ることが可能です。

不動産クラウドファンディングでは、投資家が「優先出資者」事業者が「劣後出資者」と位置付けられており、それぞれの出資金は別々に管理されています。

例えば、劣後割合が20%の場合、20%以下の損失であれば劣後出資者のみ損失が発生し、優先出資者である投資家は損失が発生しません。

他の投資と違い、優先劣後方式によって損失が発生するリスクが低いため、投資家の参入ハードルが下がっていると言えるでしょう。

不動産クラウドファンディングの市場規模は今後どうなる?

不動産クラウドファンディングの市場規模は、下記2つの理由から今後も拡大を続けると予想できます。

不動産クラウドファンディングの市場規模が拡大する理由
  • 国が活用を推進している
  • 専門家の調査レポートでも市場規模の拡大を予測している

それぞれ詳しく解説します。

国が活用を推進している

不動産クラウドファンディングは、少子高齢化に伴う空き家の増加などの問題を解決するために、国が活用を推進しています。

新規事業者の参入ハードルを下げるために、地方への専門家派遣や手引書の作成等、手厚いサポートを提供しています。

また、今後はさらに不動産クラウドファンディングの参入ハードルを下げるために、国が税制面を有利にする可能性も高いです。

国が推進する投資商品は税制面が有利になる傾向にあるため、不動産クラウドファンディングも条件に当てはまっていると言えるでしょう。

専門家の調査レポートでも市場規模の拡大を予測している

ResearchNester.jpリサーチのアナリストによると、不動産クラウドファンディングの市場規模は2036年までに27,247億米ドルまで成長すると予測しています。

市場の規模が推進する理由は、主に2つ挙げられており、オンラインプラットフォームの成長と、一部の国家が不動産クラウドファンディングに対して有利な規制を行うと考えております。

オンラインプラットフォームが成長することで、投資家が不動産クラウドファンディンを発見しやすくなり、参入する人が増加する見込みです。

不動産クラウドファンディングは、プラットフォームの発展と国の推進によって、今後も市場規模が増加する可能性が高いと言えるでしょう。

まとめ|不動産クラウドファンディング市場規模

今回は、不動産クラウドファンディングの現在までの市場規模の推移や、今後の将来性について詳しく解説しました。

不動産クラウドファンディングは、2023年10月現在まで市場規模を拡大し続けており、今後も拡大する可能性が高い投資方法です。

国も推進している投資方法なので、将来的に有利な税制整備が行われたり、多くの資産が流入したりする可能性もあります。

不動産クラウドファンディングは、将来性の高い投資方法なので、資産運用を検討している方はこの機会に始めてみてはいかがでしょうか。

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